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ファイブワン ピックアップコンテンツ 22

DOMENICO LOLLI

【1965年創業 DRAPERS社のローリー社長に8年ぶりにお会い出来ました。】

“マーチャントの異端児DRAPERS社のローリー社長インタビュー”
“PITTI UOMO 92 “2018 SS 現地リポート”

今回は、イタリア取材前半、生地商社であるドラッパーズをご紹介いたします。

ピッティウォモをレポート。
イタリアのフッィレツェで開催される、メンズファッションの展示会「ピッティウォモ」の世界観を、世界から参加するバイヤーやブランド関係者のコーディネートや流行色を見ることで、実際に体験し手頂けるように作成したレポートです。
毎年1月・6月に開催されるので、FIVEONEの目線で、ご紹介いたします。

ネイビーのディナージャケット服地

パーティの装いを悩む気持ちは、日本でもイタリアでも同じ。」ディナージャケットをご存じでしょうか。

ドラッパーズの生地といえばイタリアの知る人ぞ知るマーチャントであり、オーダースーツ通が一度は試してみたことのある生地ブランド。夏の鮮やかな日差しの下で、御年を感じさせない、風貌。ローリー社長のセンスの良さと、明るく人一倍負けず嫌いなお人柄により、お写真からもその独特な雰囲気が伝わります。
今回、ローリー社長より2017-18ニューコレクションの生地をご紹介頂きましたが、ファイブワンのお客様に是非知っちて頂きたい1着を見つけましたのでご紹介致します。
イングランド製のドラッパーズは希少な一品、見た目はしっかりと、感触はさらっとしており、強撚糸ウール100%のホップサック生地は、エレガントで品の良い艶もあり、パーティーシーンにピッタリです。
ディナージャケット1枚を鞄に詰めて、世界中のレストランを食べ歩くなんて夢も膨らみます。
生地の打ち込みが軽量な分、少し透け感がありますが、しっかりとした目付300gのイングランド生地なので、オールシーズン季節や場所を選ばず、着用頂けそうです。
日本では、レストランでのドレスコードが少し緩いことから、ディナーでのジャケット着用は、ホテルなどの高級レストランをイメージしますが、世界標準は、ディナーは大人の社交場であり、お洒落をする場所です。是非、この機会にディナージャケットを御誂えされてはいかがでしょうか。

「名刺交換とご挨拶の後」何度かあってますねと!

ローリー社長とお会いしたのは8年前でしたから!
お互い、会った事ありますね?から始まり、なんと・・・ファイブワンの銀座にも来店されたことがあるそうで!
立派な社長室でローリー社長のビジネス感覚を沢山お話頂きました。

1956年創業からDRAPESの生地を世界中のブランドに提供されてきたローリー社長は、今でも現役を貫くテキスタイル界のドンといったところでしょうか・・・、毎シーズンの生地デザインの流行を生地展でチェックをされて、自ら生地工場に出向き、デザイナーと打ち合わせて独自のコレクションを展開されているとのご説明を丁寧に頂きました。今年の流行はと質問させて頂くと、日本未入荷のコレクションから少し教えて頂きました。

鮮やかなネイビー/ホワイトコンビの千鳥

日々のお客様からの生地注文を受けて裁断をする作業風景

PITTIで見たJAPANSTYLEが新鮮
イタリア・イギリス・日本をミックスさせたような世界観が感じられる・・・日本人の着こなしがお洒落で1番と言われた理由

日本人のスーツスタイルは、イタリアンクラシコから習い、現在はロンドン的なディティールも取り入れてきている。ネイビー/ネイビーでポロシャツの衿を出してJKと合わせるのもお洒落ですね。
PITTIをアジア人で埋め尽くす日も近いのではないか、
あえて日本人のスナップは掲載を差し控えるが、随所に移るアジア人のスタイルをお楽しみください。

PITTIの定番ともいえる会場入り口のスナップ撮影場所でパチリ。

バンチの中で見たら一番明るいブルーが良く似合うお二人は、ドラッパーズ営業マン(右側 ルカさん)。

中央の広場にスナップポイントが出現。

No,9でご紹介した、カノニコ社がこれまでのコレクションを展示するために、PITTIの建物の一部である、洋館を貸し切り出展されていました。
カノニコは、高級服地のなかでもコストパフォーマンスが高く、近年はコストだけでなく、4PLAYのしっかりとした仕立て栄えする生地にも力を入れられており、今後ますます目が離せない生地ブランドです。
カノニコの工場を取材した様子も必見ですので、是非こちらからご覧ください。

ファイブワン コンテンツ ナンバー09 VITALE BARBERIS CANONICO 取材

FIVEONEのTIEは、イタリア製オリジナルセッテピエゲの製法で作られており、PITTIで毎シーズン生地を選び、仕入れを行います。職人さんからその新型の説明を受けました。写真左が新型のセッテピエゲ半毛芯!!!ジャケットと同じで、柔かく軽量化する方法として、ネクタイの結び目から下10㎝程度まで芯をいれて、その下は生地のみのふらしにすることで、カシミアなどの柔らかな感じを出せるという事でした。
今シーズンから一部入荷予定です。

PITTIの展示会場内は、例年になく落ち着いた感じでした。こちらのブランドさんは、このシーズン春夏にみなさまも馴染みがあるかもしれない、ラルスミアー二の製品ブース、コットンのストレッチ素材が有名ですが、ジャケットも色鮮やかで素敵でした。
ブルーから暖色系までラインナップが広いので、見ていても楽しい展示会です!
バイヤーさんが買い付ける色は、このように色とりどりというわけにはいかないのが悲しいところです。

最後に、フィレンツェ中央駅のホームで列車の時刻を確認する亀山氏(ファイブワン静岡店 店長)の後ろに整然と3列に並ぶイタロ。
ミラノから2時間半、ローマからなら2時間程度でフィレンツェに到着するので、この時期はたくさん外国人が世界中からこの列車に乗りPITTIにやって来ます。特等の個室もあり、優雅な旅を楽しむ方にはお奨めです。

PITTに参加して8年経ちましたが、流行が大きく変わろうとしている時期であることを予感させる展示会でした。日本人に似合うスタイルが定着してきており、それを欧米や中南米の方がお手本にする時代とも言えると思いました。それはSNS時代であるからこそ、インスタやフェイスブックから発信されて影響されているのだと思います。
イタリアンクラシコを日本で流行らせた時代が、これからはジャパニーズクラシコを世界に広める時代へと向かえばかっこいいですね。

最後にフィレンツェのお洒落なレストラン。レストラン チブレオ フィレンツェを代表する地元の食材と調理法に拘る店で、オーナー自ら接客されてとてもサービスの良いお店です。日本人スタッフさんがいるのですが、最近和食店(TORTELLI E RAVIOLI VUCINA TOSCO-ORIENTALE)を隣にOPENしたらしくて、そちらの担当になりましたと・・・わざわざ挨拶に来てくれました。
イタリアも少し景気が良くなってきているのでしょうか。次回は、フィレンツェで和食が頂けるかもしれません!

レポート/文 FIVEONE 代表 森俊彦