こんにちは

突然ではありますが、先日大変珍しい洋服に出会う機会が
ありましたのでご紹介致します。

こちらのお洋服です。

この服を見て何かすぐにわかったという方は相当な洋服好き、
あるいは歴史好きでしょう。

実はこの服、ウエストコートなのです。
現代的にいうとベスト。
フランス語でいうとジレ。
日本語で言うとチョッキです。

いやいやどう見ても違うでしょなんて言わないで下さい。
間違いなく、この服こそがウエストコート。
チャールズ2世が衣服改革宣言と共に最初に生み出した時は、
まだ袖もついていて着丈も長い、こんな形をしていたのです。

この辺りの詳しい流れは大阪本店の古いブログに載っております。
※更に詳しく知りたいというかたはどうぞ大阪本店まで
ベストについて

それにしてもまさか現物を見る事ができるとは光栄の極みです。
釦に対して釦ホールがやたらと大きいですが、
これはボタンホールすら当時の感覚では立派な装飾であったということでしょうか。

表に対して裏地が質素ですが、このデザインこそウエストコートの根幹になります。
見えない所にお金をかけるなという倹約を伝える服なのです。

釦を止めるとお腹が膨らみ、当時高貴なスタイルであった
洋ナシ型のフォルムになります。
当時の服は着心地よりもはるかに造形や美学が重視されています。

現物を見てみたいという方は、衣服標本家 長谷川彰良氏の
「半・分解展」にて展示されております。
今回のブログ掲載も長谷川氏に快く了承を頂きました。

半・分解展では初期のウエストコートから
現在の形になるまでの流れも見ることができますし、
他にも大戦前の多種多様な洋装を見て、触れて、嗅ぐことができます。
加えて長谷川氏本人から詳しい説明を聞く事ができますので、
洋服好きにはたまらない展示だと思います。
興味のある方は是非こちらのリンクもご覧ください。
DEMI DECONSTRUCTION

ベストの話のついでというわけではありませんが、
もうすぐ毎年好評を頂いております
スリーピースフェアが始まります。

普段はベストなんて着ないという方も、是非この機会にスリーピースに
チャレンジしてみて下さいね。
スリーピースフェアの詳細はこちら

ご来店心よりお待ちしております。

ファイブワン大阪本店　中村

 

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