汎用性なら
こんにちは
今日さえ乗り越えると長期休暇という方も多いかと思います。
あと一日、頑張っていきましょう。
ちなみにファイブワンは5月2日までは通常通り営業しておりますので、
これまで忙しくて来られなかったという方はこの機会に是非お越しくださいね。
さて、長期休暇を終えるともうクールビズがスタートという会社も多いようです。
スラックスとシャツだけになると朝夕はまだ少し寒く、
急な来客があった時などは失礼になりますし、
上下スーツでノーネクタイという着方は大抵の場合
あるべきネクタイが無い≒着崩している感じとなりだらしない印象になります。
ビジネスでノーネクタイのスタイルを成立させるなら、
いっそジャケパンスタイルにされるほうが
よほどエレガントかつ涼し気にみえてクールビズらしいと思います。
そして、ジャケパンスタイルで一番活躍してくれるのが
グレー・ソリッド(無地)のパンツではないでしょうか。
グレー・ソリッドパンツは日本のビジネス環境にも無理なくおさまり、
なんといっても圧倒的な汎用性があります。
明る過ぎず暗過ぎず、それでいて自分の心情的にしっくりくる程よいグレーは、
ずっと付き合っていける相棒のようなものです。
安いパンツを何本も使い捨てて買う事を思うと、
大切にしようと思える一本は十分に投資する価値があると思います。
そんなわけで本日はグレーのパンツのお話です。
同じグレー無地と言えど、素材で表情が全然変わってくるのが紳士服の面白いところです。
こちらの3本はほぼ同じ仕様で仕立てたパンツですが、それぞれ素材が違います。
まず1本目。一番奥のパンツです。
ホーランド&シェリー社の夏用生地です。
ウールにテクラナという化学繊維が数パーセントだけ混紡されており、
柔らかく十分な光沢も備えながら対皺性は抜群です。
安い生地でポリエステルの混率が40%以上となると皺には強くても通気性が悪くなり、
着ていくうちのテカリも出てしまうのでどうしても使い捨てになってしまいがちですが、
この生地は化学繊維の良さを上手く取り入れつつ
長期間の着用に耐えられるようになっています。
このパンツは4年ほど履いていますが、対皺性も損なわずまだまだ活躍してくれそうです。
ちなみにファイブワンのパンツは人体に合わせて立体的に仕上がっておりますので、
平置きするとどうしてもポコポコと浮いてしまうところが出てきますが、
決して粗悪品ではございません。
サイドシームのにステッチを入れていますが見え方はこんな感じです。
続いては真ん中のパンツ。
ウイリアムハルステッドのモヘアウールです。
1本目のパンツよりそもそもの色味が若干明るいですが、
それ以上にモヘアの光沢で白くとんで明るく見えます。
独特のシャリ感は見た目にもわかりますが、はいてみると汗をかいてもべたつかず
良いはき心地です。
しばらくはいていても、パリっとしたクリースが維持されやすい気がします。
基本的な手入れはウールのパンツとそこまで変わりませんが、
クリーニング屋さんなどでやっているクリースを綺麗に保つための
「折り目加工」はウール以外の素材には向かず、モヘアの様な硬い繊維は
最悪クリースから裂けてしまうので気をつけてください。
ちなみにサイドシームステッチの見え方はこんな感じです。
最後はアイリッシュリネン100%のスラックスです。
リネン100%のグレーはなかなか出会えず、やっと今年見つける事ができました。
まだ仕上がったばかりで2日ほどしかはいていません。
まだ暑いシーズンに履いていないのでどこまで涼しいのかは体感していませんが、
小さい皺は出ても思ったより強い皺が入らないなと感じました。
今回紹介した3本の中では一番色味は明るいです。
リネンの光沢は鈍く、ライトの影響の受け方も独特だと思います。
こちらは着用写真です。
もっとクタクタになってぐっとカジュアルな印象になるのかと思っていましたが、
気を付けてに履けば十分キレイな状態を保てそうですし、
「どう育てるかは自分次第」というのがなんだかワクワクしませんか。
サイドシームステッチは思ったより目立ちませんでした。
今後どう変化があるか楽しみです。
3種類とも、夏用のスラックスとしてはそれぞれ良さがあり活躍してくれています。
着用シーン、色味、素材も含めてどんなパンツが
貴方に合っていそうかいろいろとご提案させて頂きますので、
本格的に暑くなる前に、一度お店まで遊びにいらしてください。
皆様のご来店、心よりお待ちしております。