こんにちは

現在日常的に着られる服の中には、もともとは単なる「作業着」であったものが沢山あります。

代表的なもので言えばまずはジーンズに使われる「デニム」でしょう。
リーバイ・シュトラウスがゴールドラッシュに湧く北米の鉱夫のため、
リベット補強済みパンツをつくったころはまだただのキャンバス地がメインでしたが、
1990年頃からデニムが使われ始めて1940年頃には
ほぼジーンズといえばデニム…という状況になっていったようです。

他にも「コーデュロイ」は今では老若男女問わず様々なアイテムに使われていますが、
もともとは作業着用として広く使われてきた生地だったそうです。

本日ご紹介する生地は1950年頃、フランスで主に作業着用に使われてきた生地でございます。

その名も、モールスキン。
モール (mole) のスキン（skin）、つまりモグラの毛皮が由来になっているらしく、
生地の触り心地なんかもなんんとなくモグラっぽい（触ったことはないですが）ですし、
炭鉱に潜っていく作業者をモグラに例えてそう呼んでいたのかななどと
想像が膨らむネーミングです。

ソフトな柔らさとしっとりとした肌触りと確かな強度が持ち味で、
綿100％ということでフランネルなどのウール系起毛素材とも全く違った肌心地です。
作業着と言う割にはなかなか上品さも感じさせてくれるのもお国柄でしょうか。
「フレンチワーク」というキーワードが刺さってしまった貴方に是非とも
オススメしたい生地でございます。

パンツ単品で仕立ててデニムとは一味違ったワークパンツとして楽しむもよし、
コートにして秋冬の新たなメインアイテムにするもよしです。
デニム同様、経年変化がでるのもモールスキンの良い所ですのでゆっくり育てて上げてくださいね。

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