スーツのカジュアル化が進む中、バシッとスーツを着たいと世間の流行とは違う天邪鬼的な思考回路から購入したのがこのスーツです。

V.B.CANONICOの4plyです。4本の糸を撚って1本にしたものを織っていくため通常よりも使う糸の分量が多くなり、ウェイトが400g/mほどあります。ここ数年の秋冬物でもここまでのウェイトを見かけることは少なく、手に持つとその重さをしっかりと感じます。イギリス生地の同程度のウェイトと比べるとまだ柔らかさはありますが、それでもゴリゴリです。
しかし、着用すると不思議と手に持った時ほどの重さを感じないのです。その理由は首から肩にかけて生地がバランス良くのっているからです。FIVEONEの縫製によるものと適正な補正を入れることでこのような着用感を手に入れることが出来ます。

この生地の利点はザックリと織られた生地による通気性の良さと、強度なハリコシ感です。まさにそこが決め手となりました。バシッとスーツを着るといっても真夏に無理して着ようという意図ではなく、通気性があり夏でも（日影やエアコンの効いた室内において）風を感じ快適であることと、パンツのクリースがすぐに取れてしまうような薄くペラペラな生地ではなく常にパリッとした印象が欲しかったからです。

V.B.CANONICOには6plyもありますが、興味はあれどそのウェイト510g/mの文字に流石に手が出ませんでした（笑）。