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【生地紹介】Maison Hellard「 HEURES BLEUES 」|FIVEONE大阪本店

こんにちは

7月も10日を過ぎ、もうすぐパリオリンピックが始まりますね。

パリと言えばフランス最大の都市であり、
同国の政治、経済、文化などの中心地。ロンドンと共に欧州を代表する世界都市です。
ルーヴル美術館を含む1区を中心として時計回りに20の行政区が並び、
「エスカルゴ」なんて呼ばれます。
パリの語源はParisii(単数形はParisiusで「田舎者、乱暴者」の意。)で、
ローマ人が入ってくる以前からの先住民であるケルト系部族の
ローマ側からの呼称、パリシイ族が由来とされます。
意外な語源ですが歴史の長さも感じさせてくれますね。

パリコレ、オペラ座、シャンゼリゼ通り、凱旋門等
とにかくオシャレなイメージありますが、
「パリ症候群」という言葉が生まれるくらい日本人が想い描く
イメージとは違う部分も多々あり、
「ヨーロッパで人口10万人当たりの強盗件数が最も多い都市」だったりして
ただ華やかなだけでない多様な側面を備える都市です。

日本人にとってはとかくフランス≒「オシャレなパリ」と思ってしまいがちですが、
フランスといえばEU最大の農業国で「ヨーロッパのパン籠」なんて
言われたりしますし、原発大国という側面もあります。

デカルト、ルソー、サルトルといった哲学者、
マリ・キュリー(キュリー夫人)、パストゥールといった科学者、
モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ドラクロワといった芸術家の
故国もしくは活躍の舞台であるという点も
「フランス共和国」を感じる上で大切な要素であると思います。

そんなわけで本日は、フレンチリネン専業ブランド、
Maison Hellard(メゾンエラール)の生地を通して
「モードの発信地」以外の側面も感じて頂きつつ、
同時にフランスという国についても想いをはせて頂ければと思います。

まずはこのメゾンエラールというブランドのご紹介から致しましょう。
元スキャバルの開発マネージャーだったネイサン・エラール氏が
2020年に立ち上げたばかりの、大変新しいブランドですが、
短期間で英国サヴィルロウのテーラーも顧客に持つまでに成長させています。

有名ブランドでのキャリアをやめてまでスタートしたこのブランド,
相当な熱意と想いが込められていると思います。
こちらは同社HP社長のメッセージの一文です。

We understand it will never please everyone, and we love it all the more.
Linen is for pleasure.
It is a cloth that echoes the kissing sun and the sea breeze of the warmer days.

※我々はリネンがすべての人に喜ばれるものではないことは理解していますが、
だからこそ私たちはリネンを愛しています。
リネンは喜びをもたらすものです。
リネンは降り注ぐ太陽や暖かい日の海風を思わせる生地です。

いや~リネン好きにはバシバシ刺さる名文ですね。
こんな風にリネン愛を語られるとそれだけで彼らの事が少し好きになってしまいます。
ちなみに彼らの扱う生地は基本的に全てリネン、あるいはリネン混です。
この尖がり方がまた気持ちいいです。

メゾンエラールのリネンはイギリス海峡に臨むフランス北西部ノルマンディー産のものを使用し、
イタリアの熟練の職人の手によって織られています。
フレンチリネンという言葉は聞いたことがあっても
リネンとフランスがあまり結びつかないという方は多いかと思いますが、
リネンの原料であるフラックスの栽培はそのほとんどが
ノルマンディー地方からベルギー・オランダで栽培されています。
そこから繊維の質や長さなどで10等級ほどに区分され、
厳選された高級品がベルギー・イタリア・アイルランドなどの紡績工場へ送られるようです。

最高の品質のフラックスを使って最高の職人が織り上げるリネン。
果たしてどんな仕上がりなのでしょうか。
今回ご紹介するコレクションはHeures bleues(無理やりカタカナにするならウールブルー)です。

英語でいう所のブルーアワー、「青の時間」という意味で、
黄昏時の太陽が沈み星が輝きだす一瞬前の時間をイメージしたコレクションとのことです。

やはりこのコレクションの最大の特徴はリネン100%なのに
柄物がめちゃくちゃ多く用意されているということでしょう。
どの生地メーカーも、リネン素材においては基本、無地を中心としており
ここまで色柄に富んだラインナップは非常に珍しい存在と言えます。

柄は英国のラバットやムーンの生地と言われたらそうかなと
思ってしまうような英国調クラシックな印象で、
生地全体を通してフランス、イタリア、英国をめぐっての力を結集している感じがしますね。

 

もちろん無地もございます。
グレー系、グリーン系のバリエーションが多いのも特筆すべき点かもしれません。

タッチは柔らかいのにペラペラではないほどよい肉感で、
長いシーズン楽しめそうな風合いも魅力的です。
秋冬はツイードを着ているという方にはたまらない、
気楽さと優雅さを備えた色気をお楽しみください。

気になったという方は是非お近くのファイブワンまで。

 

皆様のご来店を心よりお待ちしております。
ファイブワン大阪本店 中村

 

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