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「目立つ」という覚悟

こんにちは

突然ですが、ここ2,3年はストライプのスーツが減ったような気がしませんか?

クールビズの時期にジャケパンとして使いづらいからなのか、
ストライプよりもチェック柄が市民権を得てきたからなのか、
はたまた他の原因なのかは定かではありませんが、
特に若い方はあまりストライプを好まれない傾向にあるようです。
そこで本日は、「ストライプ」という柄についてお話したいと思います。

 

数あるストライプの中で定番と言うとまずは「ピンストライプ」があります。

ピンの頭くらいの細かい点線の縦縞で、英和辞典にも「ピン・ストライプ」の項に
「ビジネスマンが慣習として着るピンストライプのスーツの事」
と定義されているくらいなので、「定番の柄」と捉えても問題はないでしょう。
「帳簿の罫線をヒントに生まれた」という説もあります。
真偽は定かではありませんが、英国の金融街でよく着られていたこともあって
有名な起源話でございます。
stripe1

もう一つ定番のストライプを上げるとするとチョークストライプがあります。
チョークで引いたようなやや太い線はかなり大胆な印象ですが、ウインザー公が
ダブルのチョークストライプを着て世界中を回ったことを機に広まったようです。
ストライプは線の幅が広くなると華やかさを通り越して下品な印象に
なってしまいがちで、ストライプの幅に由来して英語圏でチンピラのことを
ワイドボーイ(wide boy)と表現するそうです。
それくらいきわどい柄だからこそ、上品に着こなしたウインザー公は
ウェルドレッサーとしての評価を高めたわけですね。
stripe2

西欧では縞模様について文化的な意味もございます。

もともと中世では、囚人・子供・道化・精神病患者など人々の混乱に繋がるものに、
目立つよう「横縞」を着せられていました。
時を経て近世になるにつれ、縞模様の持っていた
「秩序への反逆」というイメージがポジティブ転換され、
向きが変わった「縦縞」が着られるようになってきました。
縦縞は自由や革命を象徴する柄として政治的な意味をもち、
例えばフランス革命の際には市民意識を表明する柄となっていたようです。
こうした背景を知ると、ストライプのスーツからも
自分の意思を通すという強さを感じませんか?

 

そういったルーツの影響もあるのか、ストライプは現代を生きる
我々から見ても人の目を引き付け、目立ちます。
目立つ覚悟があってこそ、ストライプのスーツはカッコいいのです。
ただし悪目立ちするのは頂けません。
特に幅の広いストライプというのは、柄の持っているパワーに負けない
十分な貫禄を備えた方(体格、地位、人格、あるいは年齢等)にこそ
お勧めできる柄かと思います。

stripe3
最近ストライプが減った理由が、「日本人が挑戦する気概を失ったから」
なのだとしたら、それは悲しいことでございます。
ちなみに本日、4月19日は地図の日(最初の一歩の日)でございます。
寛政12(1800)年旧暦閏4月19日、17年をかけて日本全国を測量して
日本地図を完成させ、国土の正確な姿を明らかにした伊能忠敬が
蝦夷地の測量に出発した日です。
伊能忠敬にならって何かに挑戦しようという方は、
是非ストライプのスーツを仕立てにいらして下さいね。
貴方に丁度良いストライプについて、じっくり相談しましょう。

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

大阪本店 中村

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03-6263-0688 ファイブワン銀座本店
06-6136-6169 ファイブワン大阪本店
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