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職人の技が作るオーダースーツ 「ファイブワンの7つの極意」NO 004 【スポンジング】

今回の技は、【生地の縮絨(スポンジング)】です。

「ヴィキューナ」の服地(ハリソンズ)をスポンジングにかける予定がありましたので、品質と工程の再確認のためにスポンジング工場に行って来ました。ちなみに、このヴィキューナの服地(ハリソンズ)は、独自ルートから分けて頂いたもので、当時でメーター当り、105,000円でした。

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縮絨(しゅくじゅ)工場は、ファイブワン・ファクトリーから目と鼻の先にあります。

「縮絨」とは?

生地メーカー(工場)でしている工程を、なぜ縫製する前にもう一度するのか。

イタリアやイギリス(生地が織られた地域)の気候・湿度・水などの環境が、日本と違います。そこで、日本の気候・湿度に合うように、スポンジング機で蒸気を生地に吸収させて、さらに乾燥させる工程を行うことにより、生地の水分量を最適に安定させるためです。

縮絨をして生地が安定することで、日本の気候・湿度に慣れて、生地が自然に呼吸し、永くその状態を保つことができます。

ファイブワンのオーダースーツを1日着用し、専用ハンガーにかけて1日寝かせると、しわが綺麗に取れているのは、その生地の状態が良く安定していることも関係しています。

ファイブワンのスポンジング工程により、服地を最も状態の良いものにすることが出来ます。その品質は、滋賀県立大学の研究により正式に認定されていて、その実力は、国内外の有名ブランドが持ち込んでいることからも、高く評価されていることがわかります。

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PFマーク(理想布判定機関)

さてその「縮絨」の工程を見てみましょう。

オーダースーツの場合は、「お客様一着分」の生地ですので、写真のような1着分の専用の装置を使用します。

生地をセットし、蒸気室に送ります。この工程でも、シワも取れ綺麗な状態になります。

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ベルトコンベアに1着分の生地が送られて、その下から出る蒸気が生地を通して上部に昇っていきます。室内の温度は大変熱く、ここで生地に最適な水分量を吸収させるのです。ベルトコンベアのスピードは、毎分6mと、ゆっくり流れます。

意外と大きな音は出ておりません。中から漏れた蒸気は、とても気持ちが良いです。

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※下部からの蒸気に生地が踊る様子

蒸気室を出ると、次に乾燥室を通りながら乾燥させて、エイジング台車に入れ、24時間寝かし、生地を安定させるのです。

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ファイブワンのオススメするウール・カシミヤ・リネン・コットンなどの高級素材のすべてに対応されていて、お客様の服地を傷つけることがないように気遣いされているスタッフの皆様に感謝。ファイブワンでは、すべてのスーツの生地を「縮絨」しておりますので、服地が自然に呼吸をして永く良い状態を保つことが出来きます。

スポンジング技術も日本の上質な洋服(紳士服)文化の一端。これからも、ともに上質な紳士服文化を発展させていきたいと思います。

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左:井上工場長、右:森俊彦

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おまけの写真ですが、これは、私個人的に一番欲しい装置(笑)、生地の目付(1平方cm当たりのグラム数)を測定する装置です。

ファイブワン・ファクトリー(株)

代表取締役 森俊彦